2016.12.28管理規約の改定基準


2016年3月、国土交通省は新しいマンション標準管理規約(以下、標準管理規約)を発表しました。標準管理規約は、マンション運営には欠かせないマンション管理規約の制定・改定の「参考」として作成されているものです。

しかし実際のところ、多くのマンションでは「参考」というレベルではなく、「ほぼそのまま」標準管理規約を流用してして作成しています。そのため、標準管理規約が改定されるたびに、自分たちのマンションの管理規約も改めている事例が多く見られます。

ですが、必ずしも標準管理規約の改定に合わせて現在の管理規約を改定する必要はありません。そもそも管理規約の改定には手間がかかりますし、現在の規約がマンション運営の実情に沿っていれば何も問題はないのですから。

新しい標準管理規約の3つの問題点

逆の言い方をすると、現在の規約がマンション運営の実情に沿っていない場合は、新しい標準管理規約に目を通した上で、管理規約の改定を検討しましょう。ただし、新しい標準管理規約には大きな問題があります。それは以下の3つです。

(1)外部専門家管理の導入
(2)コミュニティ条項の削除
(3)専有部分の面積から、購入時の価格を基準とした議決権への変更

この3つは、本来標準管理規約に採用すべきものではありません。外部専門家管理を導入することは、マンションの主権者である区分所有者の権限を狭めることになります。また、コミュニティ条項の削除は、建物管理の円滑化の上でも障害になってしまう可能性があります。さらに議決権の変更については、客観的根拠に乏しいものだと考えられるからです。

管理組合の事情でこの3つを管理規約に採用した方がいいという場合でも、慎重に検討と議論を重ね、多くの区分所有者の同意を得た上で行うべきと言えるでしょう。これから管理規約を改定したいと考えている人は、こうした点に十分注意することを肝に銘じておきましょう。

繰り返しになりますが、管理規約は、標準管理規約にすべて合わせなくてはならないわけではありません。現在の管理規約が日常の中で問題がないのであれば、慌てて改定する必要はないということも覚えておきましょう。

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