2017.01.04エレベーターリニューアルの時期

エレベーターリニューアルの時期について

法定耐用年数

エレベーターの寿命を決めるひとつの基準として「法定耐用年数」があります。エレベーターの法定耐用年数は17年と定められています。ただしこれは、税法上の減価償却をする時の年数であり、エレベーターそのものの寿命を示すものではありません。

エレベーターの製造・維持管理を行う企業は、この法定耐用年数を根拠にしてエレベーターの更新やリニューアルを提案することが多いのですが、特殊な環境(例えば化学工場のエレベーター、海岸近くなどで塩害の可能性がある施設のエレベーターなど)でない限り、エレベーターが17年で寿命を迎えることはありません。

使用頻度

エレベーターの消耗劣化の一番の要因となるのは使用頻度です。商業ビルやテナントビルの場合、エレベーターの利用者が多いため、マンションのエレベーターよりも寿命が短くなります。一般のマンションであれば、通常、20〜25年ほどは使用できると考えてよいでしょう。

メーカー、機種、製造年

使用頻度の他、エレベーターの寿命の要因はメーカー、機種、製造年が関係してきます。日本の大手乗用エレベーターメーカーは、主に三菱、日立、東芝、日本オーチス、フジテックの五社です。民間の分譲マンションのほとんどが、この五社のエレベーターを使用しています。これは私の経験上からの見解ですが、この五社のエレベーターはいずれも長寿命と言えます。

ただし、この五社のエレベーターでも、1985年以降に設置されたものはマイコンやインバーターが制御化され、半導体の製造中止などを理由にリニューアル工事を提案するメーカーもあります。

リニューアルの種類

モダニゼーション=近代化

何らかの機械を刷新することを、日本では「リニューアル」という言葉で表すことが一般的です。しかし欧米では「モダニゼーション(modernizaition)」と呼称されることが一般的です。

モダニゼーションとは、直訳すると「近代化」、つまり「古くなった部分を更新し、その時代に適用させる」という意味合いを持っています。エレベーター業界では「リニューアル」ではなく「モダニゼーション」を使うことも多くあります。

電気関係の更新

エレベーターは鉄道のレールのような「エレベーターレール」が昇降路(シャフト)に敷設され、そこをカゴが昇降しています。エレベーターレールには、樹脂製のガイドが使用されており、基本的に鉄道のようにレールが磨耗することはありません。

また、カゴ内の床や壁に多少の劣化があっても、その強度に大きく影響することはありません。つまり、はじめてエレベーターのモダニゼーションを行う場合、電気関係の更新を行うことが一般的です。

建物寿命と修繕計画

エレベーターのモダニゼーションを行うことで、消費電力の削減、安全性の向上、ランニングコストの削減等の効果が期待できます。また、マンション全体の修繕計画を立てるように、エレベーターも修繕計画を立てた上で更新を行う必要があります。

計画を立てずにエレベーターの更新を行う、もしくは先送りにしてしまうと、結果的にマンション全体の経済的損失につながってしまうことを肝に銘じておきましょう。

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